脳梗塞の再発防止に本人、家族が出来ること

血液さらり

脳梗塞体験談集

足腰が弱ったのだと思ったら軽度の脳梗塞だった

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私の母(65歳)は10年ほど前から少しずつ足腰が弱くなってきました。今では壁を伝って歩いたり、外に出るときは杖をついて歩いています。

母は運転免許も所持していないため、買い物へ行くにも家族の助けが必要です。(私は全く気にしていないのですが)母は日頃からそれを気に病んでいるようで、何かあるたびに、ごめんね、申し訳ないね、と悲しい顔をしています。

私が子供のころは一緒に出掛けたり遊んだりとすることが多く活動的だった母も、今ではすっかり家に閉じこもってしまっています。そんな時、私が結婚することとなり、相手のご両親とお話をしていく中で、母の足腰の話題になりました。

相手のご親戚にお医者さんがいらっしゃるので一度診ていただいたらどうか、というお話をいただき、折角の機会であるのと「少しでも良くなれば」という気持ちでお言葉に甘えさせていただくことにしました。そのお医者様に一度診ていただき、大学病院を紹介していただきました。そこで一度、脳の検査をしたらどうか、という話になりました。母は今まで一度も検査したことがなかったので不安がっていましたが、年齢も年齢だし一度診てもらったらどうだという父の説得もあってMRIで検査を受けました。その結果、驚くべき事実が判明したのです。

なんと、母は過去に軽度の脳梗塞を発症していたのです。

足腰が弱くなってしまったのは脳梗塞の発症が原因だったのです。父も私も、本人でさえも全く気付いておらず、説明を聞いて三人とも絶句してしまいました。先生がおっしゃるには症状もわずかに出ただろうが、気付かない可能性も十分にあるとのことでしたが、一緒にいながら気付けなかったことに私よりも父が大きくショックを受けていました。

「ろれつが回らない」「言葉が出てこない」などの前兆について今ほど周知されていなかったとはいえ、気付いてあげられなかったことが本当に申し訳なく、情けなく感じました。しばらく父も私も気分が落ち込んでしまいましたが、当の母本人が「気にしないで。私だってわからなかったんだから」と言ってくれ、少しだけ前を向くことができました。

その後、今まで母もサボりがちだった運動訓練にまじめに取り組み始め、改善とまでは言いませんが少しは良くなってきているのかなと思います。

私たちのようなことがないよう、ご家族とのコミュニケーションを大切にしてください。些細な変化にも見逃さないような関係を築いていくことが家族を守る一番大切なことだと思います。

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