脳梗塞の再発防止に本人、家族が出来ること

血液さらり

脳梗塞の再発予防

脳梗塞後の認知症とは?生活で気をつけることは?

投稿日:

脳梗塞になってから物忘れが極端にひどくなった、涙もろくなった、お金の管理など複雑なことができなくなった・・・それはもしかしたら脳梗塞後の認知症の症状かもしれません。脳梗塞になった方はそうでない方に比べて、高い確率で認知症になることがわかっています。

認知症というと、もの忘れやぼんやりしているというイメージがあるかもしれませんが、認知症にもタイプがあり、タイプによって症状や対応は違ってきます。

今回の記事では脳梗塞後におこりやすい認知症の、症状や生活で気をつけることについてご説明します。

 

脳梗塞後に認知症になる理由

脳梗塞後の認知症は、「血管性認知症」と言われています。その名前の通り、脳の血流が悪くなってしまったことで脳細胞がダメージを受け、機能が低下し、認知症を引きおこします。血管性認知症は、脳梗塞になった人が全員発症するわけではありませんが、年齢が高い人ほど発症しやすいと言われています。

 

脳梗塞後の認知症の症状とは

脳梗塞後の認知症である血管性認知症の、主な特徴は次の2つです。

  • 少しずつ進行するのではなく、再発によって症状が大きく進む(階段状)
  • 症状がでている部分と機能が保たれている部分とが、混ざっている(まだら)

一般的な認知症であるアルツハイマー型認知症は、記憶障害がゆっくりと進行していきます。それに比べ血管性認知症は、脳梗塞や脳出血の再発でガクンと症状が悪くなるのが特徴です。そのため症状が階段状に進行すると言われることがあります。血管性認知症では、再発を防ぐ生活がとても大切になります。

またアルツハイマー型認知症では脳全体が萎縮するため、ボーッとしたり人格自体が変化したりする場合もあるのですが、血管性認知症では脳の血流が悪くなった部分を中心に症状が出てくるので、症状がまだらに出やすいと言われています。そのため症状が時間帯や状況によって変動することがあります。

例えば昼間は落ち着いていたのに、夜になると精神的に不穏になるという場合があります。

症状がまだらになると保たれている部分とわからなくなった部分の差が大きく、出来ないことを自分で自覚するため脳梗塞後のうつになりやすいという特徴もあります。

認知症になったことに対する、ご本人の心のケアが大切になってきます。

再発予防が最も大事

ここからは脳梗塞後の認知症を予防したり進行を防いだりするために、生活で気をつけるポイントについてご説明していきます。まず1番大切なことは、脳梗塞や脳出血の再発を防ぐことです。

というのも脳梗塞や脳出血になる方は、ベースとして血管が詰まりやすい状態になっている方が多いのです。脳梗塞や脳出血は生活習慣病とも言われるほど、食事や運動、服薬といった日常の健康管理と関係が深いです。もし病気になってしまった方は、これを機会に生活習慣を見直されることをおすすめします。

では具体的にどのような方法があるのでしょうか。

基本的には処方通りに薬を服用すること、運動習慣を持つこと、バランスが取れた食事が大切です。

飲み忘れ防止に服薬カレンダー

服薬を忘れがちな方は、服薬カレンダーを使うと飲み忘れに気づきやすくなりますよ。服薬カレンダーは1日分ずつ薬を入れられるカレンダーで、最近は100円均一でも売っています。

運動

運動の習慣は激しい運動を週に1度するよりは、軽い負荷の運動を週に3日〜毎日できる方が良いです。特別なことでなくて良いので、食後の散歩や家の中を歩くなど、出来ることから取り入れてみてください。

自分にあった運動がわからない、1人では転ぶのが心配という方は、通いや訪問のリハビリを受けてみてはいかがでしょうか。デイケアや訪問リハビリでは理学療法士、作業療法士といったリハビリ専門のスタッフがおり、一人一人の体の状態にあった運動を教えてもらうことができます。デイケアや訪問でのリハビリを受けてみたい方は、まずはケアマネージャーにご相談されると良いでしょう。

食生活

食事は減塩が基本です。野菜を多く摂り、薄味に慣れること。入院中に栄養士さんの栄養指導を受けられる場合も多いので、ぜひ積極的に利用してもらいたいと思います。

 

適度な刺激のある生活で認知症を進行させない

認知症の進行は、生活環境でも大きく変わってきます。ベッドで横になって過ごすことが多くなると、その分体力が低下し、脳への刺激も少なくなります。

日常生活の中で気をつけたいポイントとして

  • ベッドや自室にこもらない。
  • 外出し、人と交流する習慣をつける

ということがあります。

2つとも当たり前のことのようですが、病気になり入院生活が長くなると、元の生活習慣を取り戻すのはとても難しいです。

私がこれまで関わってきた患者さんでも、病気をきっかけに外出しなくなり、人と接しなくなった方が多くいらっしゃいました。

閉じこもってしまう原因は「転ぶのが不安」「トイレを失敗するのが心配」「出かける場所がない」と様々です。原因に合わせて、手すりをつけたりご本人にあった介護サービスを使ったりすることで解決できる場合もあります。

ご本人が諦めてしまっている場合も多いので、ご家族の方も気がけていただければと思います。担当のケアマネージャーがいる場合は、ケアマネージャーに相談すると、ご本人にあった解決策を一緒に考えてもらえるでしょう。

 

まとめ

今回の記事では脳梗塞後の認知症について、症状の特徴や生活で気をつけたいポイントについてご説明してきました。

認知症の症状が見られたとしても、生活習慣を見直すことで再発や症状の進行を予防することができたり、介護サービスなどをうまく使うことで介護者の負担を軽くしたりすることができます。まずは諦めないことが大切なので、今回の記事が少しでも参考になれば嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

mocoss ( 作業療法士 )

2007年に作業療法士免許取得。その後救急病院、リハビリテーション専門病院、行政(介護予防事業)での勤務を経て、在宅の高齢者や障害者への訪問リハビリテーションに従事する。

特に脳卒中患者の在宅復帰を多く支援してきた。ボランティアとして、片麻痺患者がセラピストの教育に携わるためのNPO法人に所属している。

趣味は旅行。

-脳梗塞の再発予防

Copyright© 血液さらり , 2021 All Rights Reserved.