9月初旬の蒸し暑い日でした。
仕事を終えてレンタルビデオショップに寄り道していた時、携帯に｢父が倒れて病院に搬送された｣との連絡が。
電話をくれた伯父さんは大したことが無いような口ぶりでしたが、何だか嫌な予感がしました。
急いで家に帰り、自宅に駆けつけていた叔父の車で搬送先の病院へ向かいました。叔父の話では、畑仕事をしていた時に突然倒れ、救急車で搬送されたとの事でした。
病院に着くと、不安げな表情を浮かべた母の姿がありました。不幸中の幸いと言うべきか、父が倒れた際、母も一緒に畑仕事をしていたので、倒れてから搬送までがスムーズでした。
脳梗塞の前兆
母の話では、畑に向かう途中から異変は起きていたようでした。
父が車を運転していたのですが、若干蛇行するような運転だったので、母も｢あれ?｣と思いつつ、少し疲れているのかな？くらいにしか考えなかったとの事でした。
畑で父が倒れた！
畑に到着して、給水タンクからバケツに水を汲み、白菜に水をかけている途中、父の足がもつれ、よろよろと歩くので｢何ふざけてるの｣と声をかけるや否や、父が突然畑に前のめりに倒れてました。その時、母も｢これはただ事では無い｣と思ったそうです。畑近くの民家に助けを求め、救急車を要請しました。
畑に向かう際は、まさかこんな事になるとは思いもしなかったので、薄汚れた服装に長靴姿で救急車に乗り込み、病院へ向かう事に少なからず抵抗はあったようですが、一刻を争う時にそんなことは言ってられませんよね。
母の話を聞き終え、病室に案内されると、そこには、別人のような父が横たわっていました。
左半身麻痺になってしまった
声をかけるとこちらに視線は向けるものの、言葉は発する事が出来ず、左半身も麻痺して、全く動かない状態でした。そんな父の姿を目の当たりにし、込み上げてくる感情を抑える事が出来ず、涙が溢れてしまいました。
医師からの説明では、取り敢えず薬を使って様子を見て、改善が見られなければ、手術をするとの事でした。
結局、薬では改善が見られず、手術になりました。
手術は無事成功しましたが、以前のような生活を送ることは、恐らく難しいとの説明を受け、今後父の介護はどうするのだろうか？自宅の改修も必要かな？収入面など、今後の生活はどうなるのだろうか？等と、色々な事が頭をよぎりました。
それでも、そんな心配をよそに、父は驚異的な回復を見せました。その要因としては、腕の良い医師に執刀してもらえた事、倒れてから発見までが早かったこと、父の年齢が54際と比較的若かった事、リハビリに意欲的に取り組んだことなどがあったのではないかと思います。
お陰さまで、仕事は退職したものの、日常生活には支障なく、車の運転から、機械を使った農作業までこなせるようになりました。
しかしながら、やはり左は若干の麻痺としびれが残ったままで、性格も子どもっぽくなった印象があります。
命が助かり、人の手を借りずに生活出来ているだけてありがたい事ですが。
最後になりますが、高血圧の方は、甘くみず、医師の指示に従った服薬と、定期受診を忘れず実施してください。父も高血圧だったのに、受診と服薬を怠った結果が脳梗塞の一因だったので。加えて、お酒はほどほどに。