梅干しと納豆の組み合わせの効果には疲労回復、骨粗しょう症の予防・骨を丈夫にする、動脈硬化・高血圧予防などがあります。理由を詳しく解説しています。
味もとても美味しく、納豆の良い調味料になっています。納豆の苦手な方もぜひ試していただきたいですね。
伝統的な梅干しとスーパーによくある梅干しの違い
法令では伝統的な製法でつくられた梅干しを「梅干」、伝統的な製法ではなく調味料により味を調えてくつられた梅干しを「調味梅干」と表示しなければならないとされています。
現代のスーパーでよく売られている梅干しは調味梅干しとよばれるものです。伝統的な梅干しとは違うものになります。甘みが増やし、塩気がかなり抑えられています。
調味梅干しは、塩漬けし日干しした梅を塩抜きするのです。ハチミツを加え甘くしたものなど、総じて甘さを増したものが多いですね。甘味料やアミノ酸などの調味料を加えて味付けしています。
昔の梅干しは酸っぱくてとてもしょっぱかったのですが、今は本当に甘い梅干しが多いですね。
伝統的な梅干しは熟した梅を長期保存できるようにたっぷりの塩で、25~30%の塩分で塩漬けされます。そのあと天日干しをします。さらにそれからシソで赤く着色します。
伝統的な梅干しでも減塩を意識する人が増えるようになり、現在は20%程度以下にまで下がっているそうです。
梅干しと納豆の組み合わせ
疲労回復
梅干しは昔、食欲のない時や疲れた時などによく食べられていました。
酢納豆がテレビや雑誌で話題になりましたが、梅干しと納豆の組み合わせも酢納豆と共通する特徴があります。
梅干しにもクエン酸が非常に多く含まれています。
酢納豆と同様、いちばん効果を実感するのが疲労回復効果でしょう。
酢納豆を日頃食べ、疲労回復に役立てている方にも梅干し納豆も同様の効果が得られるのでおすすめです。
クエン酸は疲労の原因となる乳酸を分解し体外に排出するはたらきがあります。
ブドウ糖を分解されるのを抑制し、乳酸そのものをエネルギーのもととなる物質へ変化させていく働きもあります。
疲れのもととなる物質を分解し、さらにエネルギーにもしてくれるのです。
納豆にも疲労回復効果があります。
納豆の大豆ペプチドはタンパク質よりも吸収がとても早く、脳や筋肉の疲労回復作用があります。
また摂取した栄養素を代謝し、エネルギーを効率よく使えないと疲労感が出ます。そこでビタミンB群が活躍するのですが、納豆にはビタミンB群が豊富に含まれているのです。
骨粗しょう症の予防・骨を丈夫にする
エストロゲンという女性ホルモンが骨からカルシウムが溶けだすのを防ぐはたらきをするのですが、加齢とともに減少していきます。
納豆に含まれるイソフラボンがこのエストロゲンと同じはたらきをし、カルシウムの消失を防止に有効になります。
そして納豆にはカルシウムが含まれており、梅干しにもカルシウムが含まれています。梅干しのクエン酸がカルシウムの吸収率をアップしてくれます。
さらに、納豆は納豆菌のはたらきによってビタミンK2が豊富につくられるのですが、このビタミンK2が骨にしっかりカルシウムを付着させるはたらきをします。
動脈硬化・高血圧予防
ラットの実験で梅干しには動脈の血管収縮作用のあるホルモンの作用を調整し、血圧の上昇を抑える作用があることがわかりました。
納豆に含まれるナットウキナーゼが血栓を溶かし、豊富な良質のたんぱく質と細胞が酸化するのを防ぐビタミン類も含まれており、血管をしなやかに丈夫にしてくれます。
それと納豆は血管にたまっているコレステロールを掃除してくれるレシチンや血液をサラサラにするリノール酸が多く含まれています。
活性酸素を減らす・抗酸化作用
生活習慣病の原因の一つに活性酸素があります。活性酸素は遺伝子を傷つけ、ガンや動脈硬化を引き起こします。
活性酸素を減らすはたらきが梅干しを食べる時に豊富に出る唾液にあります。
唾液の中にはグルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼという酵素があります。これらの酵素が活性酸素を減らしたり、発がん性物質の毒素を消すはたらきをします。
唾液は自然に分泌された量よりも食べ物を食べる時によく出るのですが、梅干しを食べるとより多く出て質も良いという研究報告があります。
納豆にも活性酸素を減らすはたらきがあります。納豆にあるカタラーゼ活性というはたらきが活性酸素を除去します。他の食品にも含まれていますが、納豆のカタラーゼ活性はとても強いそうです。
大豆の本来持っている抗酸化作用がありますが、納豆になると4倍も多く含まれるようになります。
便秘の解消・整腸作用
梅干しには胃腸の蠕動運動のはたらきを活発にする効果があります。それと細菌を殺菌する作用があり、便秘解消につながります。
納豆には非常に多くの食物繊維が含まれています。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランス良く含まれています。
不溶性食物繊維が便のかさを増やし腸を掃除し、不溶性食物繊維が便をやわらかくし便秘の解消に役立ちます。
納豆は大腸のはたらきを正常で活発にし、悪玉菌を減少させ腸内の善玉菌を増加させ、腸の調子を良くします。
納豆に梅干しを入れて食べてみた感想
スーパーでよく売られているはちみつ梅があったので、それを納豆に入れてみました。
塩分が6%ととても塩分が少ない調味梅干しです。
還元水飴、はちみつ、スクラロースなど甘味料が多く使われています。
けっこう一粒が大きいです。
酢ほどではありませんが、少しネバネバが抑えられフワフワ感が出ます。
程よい梅干しの酸味と甘みでとっても美味しかったです!味的にも良く合います。梅干しだけで他の調味料いらないですね。
★今度、伝統的な梅干しで試してみようと思います。
参考書籍
「梅はこんなにからだにいい」/監修 管理栄養士 荒牧 麻子/講談社
「納豆万歳」/著者 永山 久夫/一二三書房
「納豆は効く」/著者 須見洋行博士/
この記事を書いた人
サイト管理人 高橋
父親の再発防止に取り組んでおります。父親の再発防止に取り組むことで、最近は自分の健康も見直していており、とても調子が良いです。
父親が脳梗塞を発症したことをきっかけに、健康・病気に関する本を多数読み、日々の生活習慣がここまで大きく影響するのに衝撃を受けました。またネットで誤った情報もよくある事も分かりました。信頼のおける書籍を何冊も読み、実際の体験も参考に真実と正しい情報の提供を心がけています。