義理の父が、趣味のゴルフをしているときに、脳梗塞を起こして、病院へ運ばれてから十数年経ちました。
言葉がうまくしゃべれないことと、右半身がうまく動きません。
入院当初は、ずっと眠ったままだったので、このまま逝ってしまうのかとすごく心配しました。
入院時の薬物療法と手術でかなり回復
しかし、今の治療方法は素晴らしく、薬物治療(内科的治療)では、 血栓を溶かす薬剤(血栓溶解薬)や血液の凝固を抑える薬(抗凝固剤)や血小板の働きを抑制する薬(抗血小板剤)や脳の腫れやむくみを抑える薬(脳浮腫軽減薬)などを用いて、症状の悪化を防いでくれました。
さらに、手術では、動脈硬化によって厚くなった内壁をくり抜く頸動脈内膜切除術(CEA)や、閉塞・狭窄した血管を他の血管につなぐバイパス手術(血管吻合術)などで、対処していただきました。
リハビリテーション
手足の麻痺・言語障害などがあったのですが、機能を回復させるためのリハビリテーションを実施してもらい、理学療法・作業療法・言語療法なども受けることができました。
最初はベッドの上で静養し、手足の運動や座る訓練をベッド上で行いました。その後、ベッドから起きて立位・座位・関節を動かす・日常的な動作の回復を実施しました。
言語障害があったので、言語療法士によるリハビリもしていただきました。
やっと実家に帰ることができた
時間の経過と共に薬物治療は終了していき、血小板の働きを抑える抗血小板剤は継続しました。おかげで、六ヵ月後には、実家に帰ることができました。
義母も糖尿病を患っているので、インシュリンを打ちながらの介護です。
一度、こんなハプニングがありました。
義母がインシュリンを打ち忘れたために血糖値が上がってしまい、気を失ってしまったのです。それを見た父が、連絡しようにも言葉がうまくしゃべられないため電話をすることもできずに困っていたところ、近くに住んでいる、甥がたまたまやってきて見つけてくれたことがありました。やれやれです。
日ごろから親しくしてくれていたからうまく処置をしてくれたのでありがたい限りです。
以後は、非常ベルを設置したりして対応できています。その父も、お酒が好きなので、養護施設にお世話になっていますが、許可を得てちびりちびりとやっているようです。それを生き甲斐にして元気に長生きをしてくれたらと思っています。
もうだめかと思った絶望の日々からは、うそのような現実を与えていただいた方々にに感謝しています。
お酒が強い父の血を引き継いだ孫である私の長男もたびたび訪れては父を喜ばしてくれています。ささやかな幸せですが、長生きをしてくれたらと思っています。