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ナットウキナーゼの血栓融解の効果なし?嘘という記事が!その後の研究を徹底リサーチ

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血管のイメージ

ナットウキナーゼの血栓融解は嘘だという意見

いくら納豆を食べてもナットウキナーゼが血栓を溶かすことはないと、医師が書いた記事が発端ですね。

http://www.mynewsjapan.com/reports/503

この記事を最初に読んだ時、私も読みガッカリしていました。しかし、この記事は2006年です。10年以上も前の記事です。

さらにいろいろ調べていると、どうもこの批判は10年以上前だし、その後もナットウキナーゼは注目されて研究されており、その後ナットウキナーゼの血液中で検出されたり、現在も注目され世界で研究されているという事実があります。

医師が疑惑を抱いたテレビの放送

2001年5月23日放送のフジテレビ「あるある大事典」
納豆を食べると血栓が溶けてサラサラになると言っていたそうです。

試験管内で人工的な血栓を作ってそこにナットウキナーゼを入れると、血栓が溶けて30分後には半分になったという実験を放送したようです。

ナットウキナーゼを発見した学者(須見洋行教授)が「出来た血栓を溶かせる食品は、世界に納豆しかない」と言っていたそうです。

2003年9月24日放送のNHK「ためしてガッテン」
納豆を食べてナットウキナーゼが血液中に吸収されるという証拠がない。しかし、「納豆を食べて血液中に血栓分解産物が急激に増えた」という実験データがあり、「納豆を食べると血栓が大きくなるのを防げる」と言っていた。

2006年9月11日のNHK「生活ほっとモーニング」
「納豆のナットウキナーゼには血栓を溶かす作用が確認されている。食後2~12時間効果がある」と放送された

ナットウキナーゼは体内に吸収されないという意見

ナットウキナーゼが血栓融解作用があることは試験管内では確認され認められています。

しかし、納豆を経口摂取すると、ナットウキナーゼは胃腸の消化酵素でほとんど分解されてしまうと言っています。

そして、もし腸まで辿り着いたとしても腸から吸収されるはずがないと言うのです。それは分子量が大きくて腸から吸収できないということです。

ナットウキナーゼは2万あり、腸は1万以下の分子量しか吸収されないそうです。

当時、大発見だったと思うのですが、その時はまだ、「人が納豆を食べた後、血液中にナットウキナーゼが検出された」というデータは無かったということで、批判するきっかけになったようです。

ナットウキナーゼは口から摂取しても血栓融解作用があるという事実

なんと、経口摂取しても血栓溶解能が維持される事が報告されています!

当時は試験管内だけだった調査で、テレビが先走って放送したのでこのような試験管内だけの結果だと批判があったようです。

ナットウキナーゼを発見した須見先生によると、
ナットウキナーゼは胃でも小腸でも、その活性は失われずに吸収されて、血栓を溶かすことが実験で判明しているとおっしゃっております。

犬での試験

1990年に犬にナットウキナーゼのカプセルを食べさせ、犬の血栓症を溶解することが血管造影によって観察されたことが報告されています。

ラットを使った実験

それからラットを使った実験でも確認されています。
ラットを使った実験ではプラスミン(私たちの身体で血栓を溶解する主役として常にはたらいているものです)の4倍の血栓溶解作用があることが確認されました。

人間での臨床試験

2015年に人間での臨床試験が行われました。

二重盲検試験で、ナットウキナーゼのサプリメントの投与で線維素溶解と抗凝固作用が確認されました。

血栓を融解し、血栓を作らせない作用ということです。12人と規模は小さいものの、はっきりと確認されています。

※ 二重盲検試験とは、医師(観察者)からも患者からも不明にして行う試験方法です。プラセボ効果や、その試験内容を意識しすぎて他の事が気づかないなど、検査結果の誤差を防ぐために用いられる検査方法のようです。

ナットウキナーゼは腸で分解されて、腸から吸収され効果を発揮する

ナットウキナーゼのヒトでの体内動態を調べた臨床研究が、米国のグループから報告されました。

21歳から65歳の健常者11名(男性5名、女性6名)を対象にナットウキナーゼのサプリメント(2,000 FU)を経口摂取し、2, 4, 8, 12, 24, 48 時間の時点で採血が行われました。

採血の解析結果
血液中のナットウキナーゼが検出されました。そして経口摂取後0.8~5.8時間で最大値に到達したということです。
血液中でナットウキナーゼが長時間にわたり検出されたということですね。

ナットウキナーゼは酵素で酵素活性を有するタンパク質だそうです。
経口摂取ではナットウキナーゼは分解されます。分解されて吸収されたナットウキナーゼに由来する特異的なペプチドが血中に検出されたということのようです。これを「ナットウキナーゼが検出された」と表現されているということです。

ナットウキナーゼの分子量が大きすぎて腸から吸収されることはないという意見に対する説明がつきますね。
専門分野の方からすると普通のことなのかもしれませんね。

参考:http://www.dhcblog.com/kamohara/daily/201308/26/

世界で注目されているナットウキナーゼですが、ジャーナリストBiomarkによると、
「2019年の調査では、既に使用されている一般的な血栓溶解剤は高額で欠点もあるため、ナットウキナーゼのような安全な血栓溶解剤が必要とされているとしている」
という記事が書かれています。

まとめ

批判の最大の原因の、「ナットウキナーゼの分子量が大きすぎて腸から吸収されない」という事が覆されたので、経口摂取でもナットウキナーゼは血栓融解作用があるといえます。

ナットウキナーゼは消化酵素により分解されて腸から吸収され、血液中でしっかりはたらきます。

ナットウキナーゼは現在も非常に注目されています。

脳梗塞の予防に納豆やナットウキナーゼのサプリメントは有効だといえますね。

参考URL

ナットウキナーゼ / ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/ナットウキナーゼ

 

この記事を書いた人

サイト管理人 高橋

父親の再発防止に取り組んでおります。父親の再発防止に取り組むことで、最近は自分の健康も見直していており、とても調子が良いです。

父親が脳梗塞を発症したことをきっかけに、健康・病気に関する本を多数読み、日々の生活習慣がここまで大きく影響するのに衝撃を受けました。またネットで誤った情報もよくある事も分かりました。信頼のおける書籍を何冊も読み、実際の体験も参考に真実と正しい情報の提供を心がけています。

 

 

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