脳梗塞の再発防止に本人、家族が出来ること

血液さらり

脳梗塞体験談集

脳梗塞の症状を感じながらも一晩様子を見てしまった

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実家の近所に一人暮らしする、私の兄の話です。兄は現在54歳。脳梗塞を発症したのは、2年前の52歳の時でした。

それまで、大きな病気を経験したことのなかった兄。本人も家族もまさか兄が脳梗塞になるなんて、想像もしていませんでした。

兄の1番初めの症状は、 8月、お盆に現れました

祖母の初盆に何も出席することを予定していたのですが、当日になって電話がかかってきたのです。「今日は体調が悪いから、申し訳ないけど欠席させてほしい」

「なんだか風邪気味で、体がだるい」と言う兄の説明に、母は心配するどころか、急なキャンセルにやや立腹していました。だって、まさか息子が、脳梗塞を起こしているなんて思いもしませんよね。 よくある夏風邪なのだろうと思っていた訳ですら…。

後で兄に聞いた話によると、高い熱が出たときのような脱力感があり、特に足にうまく力が入らなかったのだと言います。

「筋肉痛?疲れが溜まっているのだろう」と、一晩寝れば治ると考えた兄。違和感を感じながらも、そのまま自己判断で、放置してしまったのです。

翌朝になっても、状態が変わらなかったことで、ようやく近くの内科クリニックを受診したのでした

クリニックの医師からは、すぐに大きな救急病院を受診するように説明がありました。医師の指示でタクシーで、そのまま救急病院に向かうことになったのです。

救急病院で、精密検査が行われ、兄は脳梗塞と診断を受けました。そのまま入院・治療することが決まりました。

医師から強く言われたのが、なぜ症状を感じた時にすぐに受診しなかったのかと言うことです。

当時、兄には脳梗塞の症状の知識はなく、何よりも自分自身がそんな病気にかかるとは想像もしていなかったのです。違和感を覚えつつも、気楽に考えてしまったのでした。(歩きにくいと感じた兄は、クリニックまで自転車に乗って行ってしまっていたほどでした)

幸い、梗塞を起こしていた血管が非常に細いものだったと言うことで、障害は軽度で済みました

現在も右足を中心に軽く麻痺が残っています。歩く度に少し肩が揺れますが、日常生活には問題のない程度です。自転車に乗ることもできますし、軽いスポーツであれば楽しむこともできます。

でも、もし症状が出てすぐに受診していれば、後遺症は残らなかったのかもしれません。リハビリを受けながら、兄は後悔の念でいっぱいだったと思います。

正しい知識と素早い対応の必要性を改めて感じました。

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